2016年6月13日 (月)

公認心理師、職能団体のゆくえ

周知のとおり、医師会や弁護士会などのように、特殊な技能や資格を持つ専門職が、その専門性の向上のために組織する団体のことを資格者団体と言ったり、職能団体と言ったりします。職能団体は、その専門職集団が社会や政治に対して意見表明を行ったり働きかけたりするための基盤にもなるので、その専門職のあり方に大きい影響を与えるものです。

さて、私たちは「公認心理師」の成立を応援してきましたが、その立場から、今回は公認心理師の職能団体のゆくえを考えてみたいと思います。

まず、公認心理師法は来年(2017年)の9月15日までに施行され、第1回試験は再来年(2018年)に行われるようです。ということは、公認心理師の第1号は2018年に誕生する予定であり、その時点で公認心理師の職能団体が準備されている必要があります。

ここで、応ブロとして、改めて公認心理師の職能団体(以後は、仮称の「日本公認心理師協会」、略して「公認心理師協会」とする。)についてどのような議論が可能かを整理してみたいと思います。以下は、特定の団体の見解によるものではなく、応ブロの筆者が例示のために独自に考えたものです。読者の参考になればと思います。

(1)既存の職能団体が公認心理師協会に移行する案(移行案)

「移行案」ですが、公認心理師法の成立にあたって中心的な働きをしてきた日本臨床心理士会(以後、「臨床心理士会」と略す。)が公認心理師協会に移行する案の議論が、すでに昨年秋に始まっているようです。(参考:「臨床心理士会の性急な名称変更というネット情報への疑問」)すなわち、日本臨床心理士会が定款変更によって「公認心理師協会」に名称変更し、そのまま公認心理師の職能団体を担う案です。中心を担うのは他の既存の職能団体であることも考えられますが、ここではこれを例として考えてみたいと思います。

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、臨床心理士会が公認心理師協会に移行する場合、移行した「公認心理師協会」には「公認心理師のみ」と「公認心理師+臨床心理士」と「臨床心理士のみ」の3パターンの人が加入できることが考えられます。

では、臨床心理士会が公認心理師協会に移行する案のメリットとデメリットを考えてみましょう。

<移行のメリット>

・すでに心理専門職として全国に普及している臨床心理士の多くが公認心理師を経過措置で取得し、各現場で臨床心理士がそのまま公認心理師として働くという、もっとも混乱の少ない移行を、公認心理師協会(旧臨床心理士会)がリードしサポートして行うことができる。

・役員体制や事務局体制をそのままにして臨床心理士会が公認心理師協会に移行することによって、臨床心理士会の現体制がそのまま公認心理師協会のリーダーシップをとることができる可能性が高まる。

・臨床心理士会の組織力、役員体制、事務局体制などをそのまま公認心理師協会に引き継ぐことによって、公認心理師協会の立ち上げの資金力や労力を臨床心理士会が提供することができる。

・臨床心理士会がこれまで行ってきた、研修や委員会活動などをそのまま公認心理師協会に継承することができる。

・臨床心理士会がこれまで作ってきたネットワークやコネクションをそのまま公認心理師協会のものとして発展させることができる。特に、臨床心理士会の現会長が理事長を(※)している公認心理師の指定試験機関「財団法人日本心理研修センター」との強い結びつきを確保できる。(※2016.6.10現在、臨床心理士会と日本心理研修センターは専務理事も同じ方である。)

・臨床心理士会を母体として速やかに移行することによって、公認心理師の職能団体が複数できたり乱立したりして組織力が分散してしまうリスクを防ぐことができる。

・そもそも臨床心理士会の内部にさまざまな意見対立があるが、臨床心理士のみの人も含めて職能団体を公認心理師協会一本にすることができれば、その対立は組織に内包されることになり、表立った組織どうしの対立を防ぐことができる。

・「公認心理師のみ」の人も参加可能であることから、臨床心理士以外の心理専門職で公認心理師を取得できた人を迎え入れれば、一定の公平性が確保できる。

・「公認心理師+臨床心理士」の人は、公認心理師協会にだけ入会すれば良いので、2つ以上の職能団体に加入する負担がかからずにすむ。

<移行のデメリット>

・移行した公認心理師協会は、公認心理師の資質向上のことだけではなく、臨床心理士の資質向上や臨床心理士資格を今後どうするかについても担う必要があり、公認心理師の発展のための事業に専念できない。

・臨床心理士会から移行した公認心理師協会では、臨床心理士資格を持たない公認心理師の立場が弱くなる可能性がある。

・「臨床心理士」だけのための職能団体がなくなる。あるいは、新たに別の団体として作ることが必要になるが、そうなった場合、その担い手をどうするかが課題。

・公認心理師協会は、公認心理師の資質向上で手いっぱいになり、臨床心理士の職能向上にエネルギーを注ぐことは難しいかもしれない。

・臨床心理士会の公認心理師協会への移行に賛成できない臨床心理士が別団体として新たな臨床心理士会を作る可能性もあり、そうなった場合、従来の臨床心理士会内部の葛藤や対立がその意見対立がそのまま、「公認心理師協会VS臨床心理士会」のような対立として残ってしまう可能性が危惧される。

(2)既存の職能団体とは別に新たに公認心理師協会を設立する案(新設案)

「新設案」としては、公認心理師法成立に尽力した三団体の関係者が協力して、2018年の公認心理師第1号の誕生と同時に、公認心理師のみで公認心理師協会を設立することが考えられます。ここではそういう例を考えてみたいと思います。

その場合、中心的な団体である臨床心理士会から、事務局体制や資金を公認心理師協会に提供し、スムーズな設立を行うことも可能かもしれません。そうなった時には、臨床心理士会は公認心理師協会とは別の団体として新たな体制で再出発するということもありえるかもしれません。

新設案のメリットとデメリットは移行案の逆だと考えられますが、簡単に大事なところを挙げてみます。

<新設案のメリット>

・公認心理師法成立までの諸団体の葛藤からいったん離れて新しい歴史を始めることができる。

・公認心理師協会は公認心理師だけの職能団体となり、誰にとってもわかりやすく、また、公認心理師の発展のための事業に専念できる。

・臨床心理士資格を持っているかどうかに関わらず、公認心理師として新たに資格を取得した人たちが、公平に対等な立場で職能団体の運営に関わることができやすい。

<新設案のデメリット>

・ゼロからのスタートになり運営が軌道に乗るまで時間がかかる。

・既存の職能団体(例:臨床心理士会)の事務局体制や資金を活用しにくい可能性がある。

・既存の職能団体のネットワークやコネクションをそのまま使うことができにくいかもしれない。

・既存の職能団体に加入していてかつ公認心理師協会にも加入する人には二重の負担になる。

・・・簡単にまとめると以上ですが、いかがでしょうか。職能団体のことは、地味な話のようですが、公認心理師が今後どのように育っていくかの明暗を分けるほど大切なことと考えられます。当ブログでは、この話題に今後も注目していきたいと思います。みなさまの自由なコメントをお待ちいたしております。

2015年9月21日 (月)

臨床心理士会の性急な名称変更というネット情報への疑問

 
 臨床心理士会での公認心理師法成立を受け、臨床心理士会が公認心理師会に名称変更しようという話が出ているようである。これは、インターネットのSNSを通して、「9月26日の日本臨床心理士会の理事会で、臨床心理士会の公認心理師会への名称変更が議題にあがっている」という情報が伝わって来たものである。筆者は、当然であるが、その議案書なるものを目にしていないので、これは未確認情報としか言いようがないのだが、ネットで流布してしまい、大きい混乱が生じ始めていることから、応ブロとしても一言意見を述べておきたい。


 この名称変更に対しては、これまで公認心理師法を推進してきたグループの中からも、慎重あるいは反対の態度を取って来たグループの中からも戸惑い、もしくは反対という意見が出ている。


 確かに、公認心理師法が成立したばかりのこの時点で、もし万が一性急に臨床心理士会が上記のようなスタンスをとれば、大きい問題が生じかねない。
1)臨床心理士以外の心理職にとって納得がしにくいことであり、それは急に臨床心理士が公認心理師の中心になって、他の心理学を排除しようとしている裏切り行為と見なされる危険性があること
2)公認心理師法成立後に臨床心理士会が名称変更をするというような話は、成立前には公式には会から伝えられておらず、臨床心理士間でもコンセンサスがおそらく取れていないこと
この2点が問題である。

 もし、性急な名称変更が、外部の関係団体にも、内部の会員にも、十分な説明なく性急に行われるなら、公認心理師法成立まで牽引してきた臨床心理士会の理事は、急激に信用を失う可能性がありはしないか。まずぜひ、その真意を説明いただきたいところである。それが、公認心理師の未来にとって説得力のある理由であれば、多くの関係者は理解して協力することもできるであろう。


 ただ、施行までの時期は決まっているので、限られた時間の中で公認心理師法の具体的な内容をできるだけ整備しようとすれば、時間のかかり過ぎることはできないということは理解できる。


 そこで、応ブロ筆者個人の考える対案は、今まで、本法律成立を推進してきた各団体より人を出して公認心理師会設立協議会を作り、その団体が公認心理師会へと移行する暫定機関を作ってはどうかと思う。(その運営の中核は、国家資格推進のために最も労力を使って来た臨床心理士会が担うことがあって良いと思われる。)そうすれば、臨床心理士会以外の他団体から余計な疑念を持たれず、更には、臨床心理士の中でも公認心理師へと移行するまでの心理的な戸惑いを減らすことが出来るのではないかと思われる。


 公認心理師の船出にあたって、この大きい船の新しいキャプテンやクルーを、関係者の納得の上で配置することは、とても大切なことに思われる。

公認心理師を推進して来た方々のみならず、慎重や反対の行動をとって来られたみなさんも、ここで協議会を通した、合意による公認心理師会の設立にご協力いただき、よりよい資格を作って行きたいものである。


 公認心理師はオール心理学のものであって特定の心理学派や団体のものでない、心理職の基礎資格であり、さらに実践で臨床を行うためには専門資格(上位資格)である各学会等の認定資格と組み合わさって初めて臨床の資格になるということをもう一度、再認識することを皆さんに呼びかけたいと思う。

2015年9月17日 (木)

2015年9月17日 逐条解説 附則について-現任者も院生も附則を読もう-

 201599日に参議院本会議で公認心理師法が成立し、その後、現在、臨床心理士として業務に従事している現職者や指定大学院在籍者の中に公認心理師資格取得の件でやや混乱が見られるということからとても重要な附則について逐条解説を行う。


 なお、この記事では公認心理師法を本法律と略記する。また、本法律の本体を本則と呼び附則と区別し、さらに付帯決議についてはその旨を記して論じられていること及び引用が本則なのか、附則なのか、付帯決議なのか混乱を来さないように配慮を行った。


 まず、附則とは法律を構成するものの一つで、法律本体である本則に付随し、法律の施行期日、経過措置、など必要事項を定めた部分である。


 特に、現在、臨床心理士として業務に従事している者及び臨床心理士の養成大学院在籍者は今回の解説記事を熟読されたい。



 なお、公認心理師法は平成
27(2015)916日付けで公布されたためにそこを起点として予測される期日を計算している。


 附則第一条(施行期日)この法律は、公布の日
(2015.9.16)から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第十条から第十四条まで、第十六条、第十八条から第二十三条まで及び第二十五条から第二十七条までの規定並びに第四十七条、第四十八条及び第五十条(第一号を除く。)の規定(指定試験機関に係る部分に限る。)並びに附則第八条から第十一条までの規定は、公布の日(2015.9.16)から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


 附則の第一条は施行期日となっている。


 本法律は
2015916日に公布された。公布後どれくらいの期間で法律が施行されるかを定めたものである。

 第一条では公布の日
(2015916日に公布)より二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行となっており、遅くても2017916日までに公認心理師法が施行されると言うことである。

 ただ、
1つ例外があり、公認心理師の国家資格を国(文部科学省・厚生労働省)より指定を受けて実施をする指定機関に関しては公布の日(2015.9.16)から六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行となっている。

 本法律が
2015916日に公布をされたため、指定機関に関しては2016316日以前に本法律が施行されることとなった。

 これは、国家試験をスムーズに行うためにそのように定められているものであり、多くの臨床心理士等現任者にとっては直接関係のある話ではない。

 附則第二条(受験資格の特例)次の各号のいずれかに該当する者は、第七条の規定にかかわらず、試験を受けることができる。

 一 この法律の施行の日(以下この項及び附則第六条において「施行日」という。)前に学校教育法に基づく大学院の課程を修了した者であって、当該大学院において心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めたもの


 この部分は本法律の施行日前
(最長でも20179月まで)に大学院を修了した者についての規定であり、一見わかりにくいが、おそらく、1617年度で取得する単位を読み替え規定によって「公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めたもの」と見なしていくものである。

 既に臨床心理士として臨床業務に従事している現任者向けと言うよりも、現時点で、大学院に在籍をしている院生を対象とした規定である。


 また、この一号の対象となる人は後述の附則第二条
2項と3項が適用されると思われる。


 二 施行日前に学校教育法に基づく大学院に入学した者であって、施行日以後に心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて当該大学院の課程を修了したもの


 この部分はおそらく平成
28年度に大学院へ入学する者を対象としている。そして心理学科・心理学部生の4年生を想定している。

 この場合は、大学院入学時には本法律の施行前であり、大学院在学中に本法律が施行されるが、この場合も、取得した単位を読み替え規定によって「公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めたもの」と見なしていくことを定めたものである。


 ただ、途中で公認心理師受験資格取得の新カリキュラムによる単位の追加取得が求められる可能性が全くないと現時点では言うことは出来ない。


 読み替え規定ですべて可能かどうかについては今後の省令を見ていく必要がある。



 三 施行日前に学校教育法に基づく大学に入学し、かつ、心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業した者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者であって、施行日以後に同法に基づく大学院において第七条第一号の文部科学省令・厚生労働省令で定める科目を修めてその課程を修了したもの


 この部分は再来年度(平成
29年度)以降大学院へ進学する者である現時点で心理学科・心理学部の1年生~3年生を想定しており、学部で履修した単位を読み替え規定で「必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業した者その他その者に準ずるもの」として扱うことを定めている。

 ただし、学部在学中に本法律が施行されるために、公認心理師受験資格取得の新カリキュラムによる単位の追加取得が求められる可能性がある。


 そして本法律の施行後に大学院に入学をするので「施行日以後に同法に基づく大学院において第七条第一号の文部科学省令・厚生労働省令で定める科目を修めてその課程を修了したもの」として扱うというという規定である。


 つまり、大学院進学時には公認心理師受験資格取得の新カリキュラムで履修を行う者である。



 四 施行日前に学校教育法に基づく大学に入学し、かつ、心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業した者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者であって、第七条第二号の文部科学省令・厚生労働省令で定める施設において同号の文部科学省令・厚生労働省令で定める期間以上第二条第一号から第三号までに掲げる行為の業務に従事したもの


 この部分は大学に次年度(平成
28年度)へ入学する者及び、心理学科・心理学部の1年生~2年生(3年生)を想定している。

 この場合は、学部在学中の単位を読み替え規定によって「心理学その他の公認心理師となるために必要な科目として文部科学省令・厚生労働省令で定めるものを修めて卒業した者その他その者に準ずるもの」としつつも、在学中に本法律が施行されるために、公認心理師受験資格取得の新カリキュラムによる単位の追加取得が求められる可能性がある。


 そして、大学院に進学をせず、「本則の第七条第二号の文部科学省令・厚生労働省令で定める施設において同号の文部科学省令・厚生労働省令で定める期間以上第二条第一号から第三号までに掲げる行為の業務に従事したもの」として公認心理師の受験資格を得る者である。



附則第二条
2項と3

 2 この法律の施行の際現に第二条第一号から第三号までに掲げる行為を業として行っている者その他その者に準ずるものとして文部科学省令・厚生労働省令で定める者であって、次の各号のいずれにも該当するに至ったものは、この法律の施行後五年間は、第七条の規定にかかわらず、試験を受けることができる。


 一 文部科学大臣及び厚生労働大臣が指定した講習会の課程を修了した者

 二 文部科学省令・厚生労働省令で定める施設において、第二条第一号から第三号までに掲げる行為を五年以上業として行った者

 3 前項に規定する者に対する試験は、文部科学省令・厚生労働省令で定めるところにより、その科目の一部を免除することができる。


 この附則第二条
2項と3項が臨床心理士等として現時点で心理職として活動をしている人(現任者)及び現在、養成大学院に在籍をしている人(附則第二条一号に相当する人)にとってとても重要な所である。

 まず、
2項では「この法律の施行の際現に第二条第一号から第三号までに掲げる行為を業として行っている者その他その者に準ずるもの」となっており、臨床心理士等として現時点で心理職として活動している人はほぼここに該当をする。

 そして、本法律の施行後五年間は、本則第七条の規定に合致しなくても、現任者として試験を受けることができるとしている。いわゆる移行措置の規定である。


 この部分は付帯決議の「一、臨床心理士を始めとする既存の心理専門職及びそれらの資格の関係者がこれまで培ってきた社会的な信用と実績を尊重し、心理に関する支援を要する者等に不安や混乱を生じさせないように配慮すること」の意を体しているものである。


 また、「業」としてというところが非常に重要であり、多職種が単回の一号~三号までのことを行った場合は「業」として反復継続して行ってないとされて現任者認定をされない可能性がある。


 参考として本則の第二条第一号から第三号を掲げると


 一 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。

 二 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
 三 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。

となっている。


 さらに、第二条
2項に合致しつつ、さらに一号及び二号の両方に合致する必要がある。

 それは「一 文部科学大臣及び厚生労働大臣が指定した講習会の課程を修了した者」、現時点で臨床心理士等として心理職として活動をしている場合でも、この一号の講習会、いわゆる現任者講習を受けることが求められている。


 そして、「二 文部科学省令・厚生労働省令で定める施設において、第二条第一号から第三号までに掲げる行為を五年以上業として行った者」であることも同時に求められている。


 そのため、既に
5年以上、臨床心理士等として心理職として活動をしている場合はすぐに現任者講習を受けることが可能であるが、それに満たない場合はその満たない期間は勤務を続けて5年を満たす必要がある。

 ただ、連続して同一箇所での
5年ではないので、例えばAクリニックで2年、B教育センターで1年、C病院で2年ということであっても通算で5年となるために現任者講習は受講が可能であると思われる。精神保健福祉士の現任者の場合も通算規定が設けられており、それと同じであれば同一箇所で5年ということにはおそらくならないだろう。

 現任者の認定をどのような条件で行ってゆくかの詳細は、これから検討されることになる。



3 前項に規定する者に対する試験は、文部科学省令・厚生労働省令で定めるところにより、その科目の一部を免除することができる。


 この部分は現任者の現任者講習時に行われる試験科目の減免措置であり、今後、どのような措置が講じられるか省令を見ていく必要がある。


 また、現時点で大学院の修士
2年生の場合は2021年度に5年目になるのでその時点で現任者講習をおそらく受けることになると思われる。

 さらに、この点は不確実であるが、施行期日によっては現在の
M1までがこの現任者講習の対象になると考えられる。

 いずれにせよ、本法律の公布時点では附則第二条第一号である修士
1年生及び2年生についてはこの現任者講習がどの時点受けられるかは明確にされていない。

 そのため、既に本法律が公布された現在、各大学・大学院は速やかな公認心理師受験資格が得られるようカリキュラム編制をする必要がある。



附則第三条(受験資格に関する配慮)文部科学大臣及び厚生労働大臣は、試験の受験資格に関する第七条第二号の文部科学省令・厚生労働省令を定め、及び同条第三号の認定を行うに当たっては、同条第二号又は第三号に掲げる者が同条第一号に掲げる者と同等以上に臨床心理学を含む心理学その他の科目に関する専門的な知識及び技能を有することとなるよう、同条第二号の文部科学省令・厚生労働省令で定める期間を相当の期間とすることその他の必要な配慮をしなければならない。


 この部分は、大学院修了者と同等の「臨床心理学を含む心理学その他の科目に関する専門的な知識及び技能を有すること」と学部卒で勤務を始めたものがなるよう勤務年限を定めるものである。


 具体的年限は現時点では定まっていない。



附則第四条(名称の使用制限に関する経過措置)この法律の施行の際現に公認心理師という名称を使用している者又はその名称中に心理師の文字を用いている者については、第四十四条第一項又は第二項の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。


 この部分も現時点
(2015.9.16)で公認心理師もしくは心理師と名乗っている場合でも施行されて(最長でも2017.9.17まで)半年間に名称変更を行うことを求めるものである。

 そのため、最長でも
2018317日以降、無資格者は公認心理師もしくは心理師と名乗ると罰則が適用されると言うことである。


附則第五条(検討)政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の規定の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。


 この部分は、法律というものは実際に施行してみて不都合が生じることが多々あるために、
5年を目途にして改正等を政府等が講じる必要があるとして定めたものである。

 この部分を有効にするためには公認心理師会のような業界団体が問題を常に集める努力を行う必要があり、個々の公認心理師も問題があれば所定の手続を行って報告をしていく事が求められている。



附則第六条(試験の実施に関する特例) 第六条の規定にかかわらず、施行日の属する年においては、試験を行わないことができる。


 ここは施行年が未定ではあるが、
2年以内という規定があるので、2016年もしくは2017年のどちらかに本法律は施行されるが、その施行年に限っては試験を行わないことが出来るとしてある。

 これは仮の話であるが、指定機関に関しては
2016316日以前に指定されるが、ほぼ同時期に本法律が指定機関以外の部分も施行された場合、試験をすることが日程的に不可能な可能性があるためにこのような条文が附則に定められているのである。

2015年7月18日 (土)

正式ステートメントがなされてない修正案で議論は出来ない

正式ステートメントがなされていない修正案で議論は出来ない

189回国会(通常国会)開会中の201578日に公認心理師法案は衆議院事務局に提出をされた。

 ところが、提出後に極々一部の臨床心理士より第187国会(臨時国会)において出所不明の「民主党が提案し与党と合意した修正案なるものが存在しており、第187国会ではその修正案で成立させるという情報がネット上に流されている。

 伝聞推定情報に過ぎないが、おおよその所は次のようなことである。

 修正案には合意以前の数種の案があり、その中の案のどれかが故意にリークされ、一部にその案を見た関係者がいるらしい。

 数種の案のどれかが七者懇関係者にもたらされ、それを受け精神科七者懇談会は20141128日付無修正要望を出したということである。

 その七者懇の無修正要望を受け、第189国会で自由民主党・公明党の与党は原案での提出を決定し、維新の会及び次世代党はそれに賛成をしたとのことである。

 ところが第189国会では、修正案を作ったとされる民主党は本法案をどのようなもので出すかについて意見が定まらず、提出者に加わることが出来なかったようである。

 何れにせよ、修正案なるものは、国会に提出される前に解散になったので、正式な法案として公にされておらず、それらを国会議員の関係者でも見た人がいるかどうかも不明なままである。

 さらに、修正要望を行った団体がいわゆる修正案なるものを入手しているかどうかも不明なのが現時点の状況である。

 それにも関わらず、その存在不明な修正案で議論をすべきであると修正要望を行った団体が執拗に主張するのは非常に奇異なことである。

 つまり、公表されていないもので議論するのは無理なことを知った上での主張であれば相当問題がある。

 

 少なくとも、民主党が方針を決め、民主党の党内で決定した正式な公認心理師法修正案が公表をされてからでなければ、表題の「正式ステートメントがなされていない修正案で議論は出来ない」ということに帰結するのではないだろうか。

2015年7月 4日 (土)

2015年7月8日提出を

第189通常国会は戦後最長の95日間延長となった。 そして公認心理師法案は7月4日現在の情報であるが、7月8日水曜日に提出とのことである。

 これは精神科医でもあり、維新の党に所属する衆議院議員かわの正美議員の7月1日付twitter情報である。

 そのtweetを一部引用すると かわの正美 ‏@mkawano2416  Jul 1 (前略)「公認心理師」は8日水曜に提出予定。(後略) と同議員は記している。

 かわの議員がtweetした翌日に精神科七者懇談会は「 公認心理師法案の無修正成立についての声明」を発表した。


 平成27年7月2日 公認心理師法案の無修正成立について声明 精神科七者懇談会


 同声明では「私どもは、第186回国会において上程された法案が、現在開会中の第189回国会に再上程され、無修正で早期に成立されることを強く要望いたします。」ということがその中心である。

 また、心理側の臨床心理職国家資格推進連絡協議会(推進連)、医療心理師国家資格制度推進協議会(推進協)及び日本心理学諸学会連合(日心連)で構成される三団体が2015年4月19日に出した「『公認心理師法案』再提出のお願い」においても「三団体に加盟する私どもとしましても、来年1月からの通常国会に6月に提出されました『公認心理師法案』が再提出されますことを強く要望いたします。」という文書を出し、それに基づいて国会議員に陳情をしてきた。

 つまり、7月2日付精神科七者懇談会の「公認心理師法案の無修正成立について声明」という文書は三団体の4月19日付「『公認心理師法案』再提出のお願い」と軌を同じくするものであり、今国会で公認心理師法案を成立させようという心理職団体と医師団体が同一歩調であるということが再度確認された文書であることに注意する必要がある。


 くどいようであるが、この7月2日の七者懇の文書は公認心理師法案に反対をするものではなく、速やかなる成立を要請しているものであると理解するのがよいのではないかと筆者は考えている。

 2資格1法案より10年、心理側各団体は公認心理師法案で進めていくことを機関決定し、日本臨床心理士会でも代議員選挙、理事選挙共に2/3を公認心理師法案で推進するという意見を持った者が選出されているとのことである。


 これは十分に議論が尽くされ、公認心理師法案を成立させるということでコンセンサスが構成員の中で得られた結果であると筆者には思われる。

2015年2月27日 (金)

雇用問題を考える-2015.2.28

 公認心理師資格は雇用問題を改善するために作るものではない。

 公認心理師法案の第一条(目的)には以下のようになっている「この法律は、公認心理師の資格を定めて、その業務の適正を図り、もって国民の心の健康の保持増進に寄与することを目的とする。」

  心理職のためのものではなく、「国民の心の健康の保持増進に寄与することを目的とする」ものであることを再度確認する必要がある。

  しかし、一方で心理職の雇用、特にその質の向上につながる可能性が資格化によって生じてくる可能性もあると筆者は考えている。

  それはどういうことか? まず、現在、心理職(臨床心理士)が派遣事業者に登録をして心理職として派遣されていることを多々見ることがある。

 派遣登録をして働くこと自体が悪いことではないが、給与は派遣労働者派遣をお願いした事業所が派遣事業者に支払い、そこから一定額(派遣マージン率)を取って、残りを派遣労働者が受け取っている。

 その派遣マージン率は30%~50%のようである。 労働者派遣法(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)では公開の義務があるが徹底せず、平均30%であるが、ネットで調べる限りそれ以上のマージン率を取る所もあるが、いわゆるピンハネ(1割・10%)ではなくサン(三倍)ピンハネ(税の補足率、トーゴーサンピン=10・5・3・1ではない)という不利な状況に置かれていると考えても良いだろう。

 ところが労働者派遣法施行令では医療関係の業務については 第四条  何人も、次の各号のいずれかに該当する業務について、労働者派遣事業を行つてはならない。ということで禁止されている。

  公認心理師も組織力によって「労働者派遣事業を行つてはならない。」という業種にしていくことが可能であり、個々の公認心理師が各組織から直接雇用され、20%~50%も派遣マージンを取られることなく手取り給与・時給を増やすことが可能になると考えられる。

  こういった、間接的に雇用の質を上げていくためにも国家資格=公認心理師法案を成立させていくことが必要である。

  良質な雇用を増やすことで研修経費の支出が可能となり、「国民の心の健康の保持増進に寄与することを目的とする」という法律の目的に合致する働きを心理職が出来るようになってくると思われるのである。

2015年2月13日 (金)

二択-しなければならない苦渋の選択-

日本臨床心理士会2015.2.13資格問題の諸情報・電子版速報 No.21に国家資格化の成否は『二択』という文書が書かれている。

 この文書を冷静にわれわれ臨床心理士有資格者は受け止めなければならない。


 つまり、「今、ここで」求められているのは痛みを伴った決断だと思われる。

 この部分が修正されれば賛成とか言うことではなく、現法案で行くか行かないかという苦く逃げ道のない決断が求められているのである。

 もちろん、修正案を考えてくれる国会議員の配慮にも気遣いをもってこの法案だけでという頑なな姿勢を持つと言うことではないことではあるが。

 

 さて、電子版速報 No.21に国家資格化の成否は『二択』と示されているように、選択肢は二つしか無いという前提で考える必要がある。


昨年
6月に国会に提出され11月に衆議院解散のために廃案になっ公認心理師法案」の再提出要望書は、三団体を含む63団体(211現在)から出されています。この中には無修正での成立を要望する医療の団体が含まれています。


ここで示されているように、すでに臨床心理士だけの話でないことをわれわれ臨床心理士は認識をしなければならない。



国家資格化は、臨床心理士関係者(団体)だけの要望で進むわけではなく、他の諸団体も関係するさまざまな調整の中で進められます。「公認心理師法案」はそのような難しい状況のなかで、ギリギリの調整が行われて作られました



 ギリギリの調整で出来上がり、これ以上の調整が極めて難しいものであるいことがここで示されており、その中で比較的大きな臨床心理士関係団体のエゴで頓挫させることは約
60団体に対する背信的な行動なのである。

 つまり、一度、背信的行動をした場合、他団体から信頼を取り戻すことはそれこそ
99年かかるということを肝に銘じておかなければならない。



この法案について、当会理事会は昨年
726日に早期成立要望を決議し,1222日に当会常任理事会は法案再提出に賛同を決定しております。このような経緯からして<再提出>を要望するにあたり、臨床心理士資格との比較で「公認心理師法案」の“問題点”をことさらに強調することは、2005年の轍を踏む結果になると考えられます。


 われわれ臨床心理士は
2005年に何を学んだか?七者懇に所属する団体の一言で全て頓挫してしまったのであり、今もその状況は変わらない。


 つまり、われわれ臨床心理士は脆弱な政治的な力しかないと言うことを再度確認する必要があり、本法案自体は長年の要望をかなりの部分で叶えられていることをもう一度思い出して欲しい。



私たちは現在、以下の『二択』という状況に置かれています。

昨年6月提出の「公認心理師法案」の<再提出>により成立をめざす

臨床心理士資格との比較で「公認心理師法案」の“問題点”をことさらに強調して、法案作成に至った調整のバランスを損ない、国家資格化を断念するに至る


 そして、第一の「再提出か」、第二の「断念か」しか選択できない究極の状態に置かれている。

 しかし、このことで卑屈にならず、怒らず、悲しまずに状況を甘受しつつ、第一の「再提出」を選択し、この五〇年間の悲願であった心理職の国家資格を作り上げて行くことが最善の選択であるとブログ執筆者は考えてい
る。

                    青字は2015.2.13資格問題の諸情報・電子版速報 No.21よりの引用部分です。

2015年1月 3日 (土)

新年おめでとうございます-第189回通常国会に向けて-2015.1.3

新年おめでとうございます。

 昨年、2014年(平成26年)は激動の1年でした。
 公認心理師法案が第186回通常国会において、会期末直前の6月16日に衆議院に提出され、閉会中審査というこで次の臨時国会にバトンタッチがなされました。

 そして迎えた第187回臨時国会では、いよいよ本法案が審議され可決成立かと期待をしていたところ、「国会には魔物が棲む」という伝説を目の当たりにする事になりました。

 それは2014年11月21日朝に閣議決定がなされ、午後には本会議で解散詔書が朗読され、衆議院が解散するというものでした。解散により公認心理師法案は審議未了による廃案となりました。

 総選挙の結果は自民公明両党の与党体制が続くものとなりました。
 公認心理師法案は与野党の共同による議員立法であるため、先の国会で提出に尽力された議員のみなさまが今後どのように動いていかれるかが鍵になります。

 ここで我々心理職は公認心理師法案が審議されて何らかの問題があり廃案となったのではなく、解散総選挙という不可抗力による審議未了の廃案であり、第189回通常国会に再提出し、成立をさせることが出来るということを再度認識する必要があります。

 一部で無責任な風説が流されています。

  • 公認心理師は学部卒で資格取得できる質の低い資格だ。
  • 医師の指示が全てを覆い、指示が無ければ何もできない不自由な資格だ。

 この上記2点が様々な意図を持って流されているようです。

 それは誤りであって、メインは修士修了者が受験資格であることです。

 これはなぜそのように言えるかというと、法律の法文というのは一種のアルゴリズムがあって、重要なこともしくは必要不可欠なことをから順番に並べる規則に基づいて作られているという性質から言えるのです。

 受験資格では一番最初の(一)が院卒者、(二)が学卒者でそれも、省令で定める施設で省令で定める期間以上、本法案に規定された業務に従事した者という限定的かつ難度の高いものであり、例外的な(おそらくは公務員心理職が該当)措置であり、(三)前二号に掲げる者と同等以上の知識及び技能については海外の大学院修了者を想定しているものであると考えるのが妥当だと思われます。

   また、医師の指示も法案では「心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を」ときちんと限定的なかつ常識的なものとなっていることを再度認識していただければ幸いに存じます。

 何れにせよ流言蜚語に惑わされないように今一度、公認心理師法案をご確認下さいますようお願い申し上げます。

 何かと議論が多いこの二点ですが今一度、公認心理師法案の本文をお読み下さることを筆者としては切望いたしております。紙ベースの資料は都道府県の臨床心理士会などで配布されていることと思います。

 是非、第189回通常国会で公認心理師法案が成立出来ますように皆様のご助力を頂けますようお願い申し上げます。

 そして、必要な時期になりましたら各党国会議員の先生方へ陳情をお願いするかと存じますが、礼を失せぬようFAXの送りつけなどではなく、事務所宛にあらかじめアポイントを取ったうえで陳情書をお出し下さいますよう重ねてお願いを申し上げます。

2014年12月14日 (日)

12.14総選挙を受けて-公認心理師法案を第189通常国会で成立を 2014.12.14

 2014.12.14、ネット他の開票速報によると22時過ぎに自公で300議席を確保するということがほぼ確定しつつあるようである。 本日の24時までに大勢は判明しそうである。

 さて、衆議院解散総選挙が終わればすぐに特別会(第188回特別国会)がおそらく3日間ほど開かれ、その後、来年の1月に常会(第189回通常国会)が召集される。

 応ブロではこの第189回通常国会で是非、公認心理師法案を通したいと切望をしている。

 そこで、臨床心理士資格の有資格者の皆様へ各々方御覚悟の程は如何と問いかけたいと思う。

 公認心理師になることで今までの臨床心理士として行ってきた業務とほとんど変わりなく仕事を行えると見込まれるが、しかし、今までより倫理面及び社会に関する責任は重くなると考えられる。 法案には、義務や罰則が明文化されていることからもそれは明らかである。

 今までは、国の制度下に入っていなかったがために許されてきたことが許されなくなると言うことに対して覚悟は如何だろうか?
 
 つまり、今まで各自の裁量に任されていたことでも、法律によって規定され、たとえば他の職種のように必要に応じて行ったことのプロセスの公開が国及び国民に求められていくことにもなるだろう。


 
このことは、一方でユーザーサイドに立って見るならば、現在よりも安心して心理支援サービス(心理療法、心理検査等々)を受けられることを意味していると思われる。

 そして、自分たちのautarchy(アウタルキー=自給自足的経済
)的世界を捨てることが公認心理師として本当の意味で心理職が専門職として自立していくことだと思う。

 国家資格を得て社会制度の中に入って行くことは、今までのautarchy的臨床心理の世界より、世知辛く、また、厳しいものになるということを2014.12.14という日に是非とも御覚悟なされよ(浪士の討ち入りの日でもある)と応ブロでは主張したい。

 応ブロとしては公認心理師法となって社会の荒波に揉まれ、今までは自明の理とされてきたことが全否定され、そして零からもう一度、公認心理師の専門性とは何かをリビルドしていくことが求められていると考えている。

  そのために、臨床心理士の皆様、御覚悟なされよ、そして、いざ、法案成立へ向け出陣!で団結して行きましょう。

2014年11月13日 (木)

国会解散と法案の取り扱い-提出中の法案はどうなる?2014.11.13

 現在の日本の国会には「会期不継続の原則」というものがあります。

 これは会期が終わるまでに議決に至らなかった案件については次の会期に持ち越すことはしないということです。

 13日現在で国会が解散必至のように報道をされており、もしも解散した場合はその時点で当該開会中の国会会期(例えば今回で言えば第187臨時国会)が終わる事になります。

 つまり、前回提出され、会期不継続の原則の例外である国会法第47条第2により各議院の議決により特に付託された案件については閉会中も委員会が審査することができるということで186回の通常国会会期終了後の休会中審査を経て187回臨時国会の文部科学委員で審議予定の公認心理師法案は持ち越すことが出来ないために審議未了による「廃案」という扱いになります。

 今回、次週以降に臨時国会の解散で公認心理師法案が一度廃案になるのは、法案それ自身に問題があって廃案となった訳ではないことを理解しておく必要があります。

 いわば、広田弘毅首相が極東国際軍事裁判で死刑判決を受け、それに対して「雷に打たれた様なものだ(不可抗力であり恨んでも仕方あるまい)」と語ったと言われていますが、まさにそのような感じであると言えるでしょう。

 それでは、もしも衆議院が解散総選挙となって一度廃案となったならば、公認心理師法案は今後、陽の目を見ることはないのでしょうか?

 それは心配する必要はありません。
 会期中に否決された法律は一時不再議の原則で同一の国会会期内に再提出は出来ませんが、総選挙後に行われる国会、おそらく次々回189回通常国会には再度提出をすることが可能なのです。(選挙の後には3日ほど特別会が開催されますが、特別会ではよほど重要な法案の審議のみです。)

 その場合、議員立法形式であるならば、現時点とおそらく同じ文部科学委員会に議連より提出され、そこで衆議院文部科学委員を経て衆議院で可決し、その後、参議院の文部科学委員会を経て参議院で可決し、公認心理師法案が公認心理師法と(案)が取れる=可決するということになっていくかと思われます。


 そのためには衆議院総選挙後すぐに、今回の法案提出に際してご尽力いただいた議連の先生方及び文部科学委員となられる議員の先生方に再度提出及び審議のお願いをする必要があります。

 その際にはまた本ブログで陳情の書式を掲示いたしますので、それをご活用いただければ幸いです。

 くれぐれもfaxを送りつけるような非礼なことは行わず、心のこもった手書きの手紙を添えて要望書をお出し頂くか、可能であれば予め各議員の地元の事務所に電話を入れて直接お届けていただきたく存じます。

 ちなみに柔道整復師法も2回廃案となって3回目に無事成立をしております。

 今回、衆議院解散によって公認心理師法案が一時廃案になったとしても、法案が無くなるのではなく、国会の都合で廃案となっただけなので、七転び八起きの精神ですぐに再提出できるようご協力を頂ければ幸いです。

«衆議院文部科学委員会委員へ陳情をお願いします2014.10.23

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